これは、とある靴学校で講師をされている先生に聞いた既製靴のお話です。
日本の靴は、100足あったら100足がほぼ問題なく作られています。注文通りすべてに狂いがなく、素材にもブレがなく、正確なのだそうです。
イタリアの靴は、一足一足を色っぽく格好良く作ることに力を入れるんだそうです。だから100足あったら100足が微妙に違うことがあるようです。
これってどっちがいいんでしょう?
国民性や小売店の考え方が反映しているかもしれませんね。
日本だと10足納品して一足一足色ムラがあったり、少しでも違いがあるとB品扱いされて返品になるかもしれませんよね。
でも、イタリアでは一人のお客が10足買うわけじゃないからその実際に買う一足が格好良ければ問題ない、と考えるそうです。
例えば、色ムラを無くすには使用する革がどこを取っても同じ品質でないといけません。
沢山削って、プレスして、色を何度も重ねることで色ムラなどのブレはなくなるけれど、同時に革本来の持つ良さもなくなるでしょうね。
逆を言えば、そこまで化粧をするのだからもともと良い革を使ってないかもしれません(わからないけど)。
日本とイタリア、どちらの靴作りが良いかは受け手それぞれの価値観が決めるかもしれません。
ただ、僕個人としては違いを楽しみつつ素材を活かした靴作りができればいいなと感じます。
人間も靴も、不備や違いがあって当たり前。
それぞれの個性を受け入れる余裕があれば素敵ですよね。
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